リース取引の会計処理とは?わかりやすく解説!(後編)

こんにちわ!サラリーマン簿記講師めたきんです。

今日は簿記2級におけるリース取引について〜後編〜です。

後編では、前編で解説したファイナンスリースとオペレーティングリースの会計処理をそれぞれ具体例に基づき解説していきます。

ファイナンスリースはとっつきづらいですが、これが理解できるとかなり強みになります。しっかり理解していきましょう!

ファイナンスリース

①ファイナンスリース〜何で資産と負債両建てなの?〜

ファイナンスリースは前編で、

どうやらリース資産とリース債務を計上するらしい

と解説しました。

ここで疑問なのが、何で資産と負債を両建てしなければいけないのか?という点です。

まず、資産側ですが、ファイナンスリースの要件を思い出してみましょう。

・ノンキャンセラブル

・フルペイアウト

簡単に言うと、

「リースって言ってるけど途中で解約も出来ない(=ノンキャンセラブル)し、壊れた時の修理代とか負担しないといけない(=フルペイアウト)契約だから実質ウチの資産じゃないの?」

という取引でしたね。

実質的に「ウチの資産」と言うことは、会計上資産を購入しているとみなされるため、会計処理上は資産(=リース資産)を計上しないといけません。

次に負債側ですが、リース取引の会計処理では、リース会社に借金をして、そのお金で資産を購入したという風にみなし、借入金(=リース債務)も計上します。

 

・リース資産→実質購入と見なされ、資産計上しなきゃいけない

・リース債務→リース会社からの借入と見なされ、負債計上しなきゃいけない

をしっかり覚えておきましょう。

②ファイナンスリース〜利子込み法、利子抜き法って何?〜

簿記2級のファイナンスリースには利子込み法利子抜き法が存在します。

この「利子」は、前述の「リース債務」に関係するものです。わかりやすく普通に借入をした時を考えてみましょう。

通常、人からお金を借りる時は「利子」が発生します。例えば、100円借りて年1%であれば1円ですね。

では、今回のリース債務の性質は何でしたでしょうか。そう、「借入」です。よって、資産/負債計上したリースに利息が含まれている。と考えるのが利子込み法、含まれていないものが利子抜き法です。

・リースは借入と一緒。借入には利子が付き物

・リース資産/債務の金額に利子を含むのが利子込み法、含まないのが利子抜き法

です。覚えておきましょう。

③ファイナンスリース〜利子込み法の会計処理〜

では、具体例に沿って、実際に仕訳をしてみましょう。ファイナンスリースは難しそうですが、基本的には他の仕訳と同様、決まった通りに仕訳をすればいいだけです。

Ex.車のリース契約をした。条件は以下の通りである。

リース期間5年

見積現金購入価額1,000円

年間リース料300円

リース料総額1,500円

利息相当額500円

まずはの用語の意味です。ここを理解しないと間違えますのでしっかり覚えておきましょう。

見積現金購入価額 借りる予定のリース資産を外部で普通に買ったらいくらぐらいか?という金額(=利子抜き法のリース総額)
リース料総額 借りる予定のリース料の総額。見積現金購入価額に対して、リース会社の取り分である利子を含んだ金額(=利子込み法のリース総額)
利息相当額 リース料の総額と見積現金購入価額の差額(=利子)

では、早速仕訳を切っていきましょう。まず、利子込み法からです。

利子込み法の場合、リース会社の手間賃を含んだリース料の総額がリース資産/債務の計上額になります。

リース契約時

リース資産1,500 リース債務1,500

リース料支払時

リース料の支払(=リース会社への借入の返済)をする際には、当初計上したリース債務を取り崩していきます。

リース債務の取崩額→支払うリース料300

リース債務300 当座預金300

決算時

そして、決算時、計上したリース資産を減価償却していきます。償却期間はリース期間です。

リース資産1,500÷リース期間5年=減価償却費300

減価償却費300 リース資産300

④ファイナンスリース〜利子抜き法の会計処理〜

では、次に利子抜き法です。

以下利子込み法と同じ問題を使います。

Ex.車のリース契約をした。条件は以下の通りである。

リース期間5年

見積現金購入価額1,000円

年間リース料300円

リース料総額1,500円

利息相当額500円

利子抜き法の場合、リース会社の手間賃を含まない見積現金購入価額をリース資産/債務として計上します。

リース契約時

リース資産1,000 リース債務1,000

リース料支払時

リース料の支払(=リース会社への借入の返済)をする際に、利子抜き法の特徴が出てきます。

利子抜き法の場合、リース債務に利子が含まれていないため、利息相当額をリース期間で按分した金額を支払利息として計上し、リース料と利息相当額の差額をリース債務から取崩します。

利息相当額500円÷リース期間5年=100円(支払1回あたりの利子)

支払うリース料300円-利息相当額100円=リース債務取崩額200円

リース債務200 当座預金300
支払利息100

決算時

そして、決算時、計上したリース資産を減価償却していきます。償却期間はリース期間です。

リース資産1,000÷リース期間5年=減価償却費200

減価償却費200 リース資産200

オペレーティングリース

⑤オペレーティングリース〜会計処理〜

オペレーティングリースはファイナンスリースと違い、とっても簡単です。

利子込み法と同じ問題を使います。

Ex.車のリース契約をした。条件は以下の通りである。

リース期間5年

見積現金購入価額1,000円

年間リース料300円

リース料総額1,500円

利息相当額500円

オペレーティングリースはファイナンスリースと違い、単なるレンタル(=費用計上)のみです。

リース契約時

仕訳なし

リース料支払時

支払リース料300 当座預金300

決算時

仕訳なし

とても簡単ですね!試験で出たら確実に取りたいポイントです。

まとめ

リースは難しい論点ですが、以下のテンプレートをしっかり抑えておきましょう。

ファイナンスリース利子込み法 →リース料総額が資産/債務計上額

契約時

リース資産xx/リース債務xx

支払時

リース債務xx/現預金xx

決算時

減価償却費xx/リース資産

ファイナンスリース利子抜き法 →見積現金価額が資産/債務計上額

契約時

リース資産xx/リース債務xx

支払時

リース債務xx/現預金xx

支払利息xx/

決算時

減価償却費xx/リース資産

オペレーティングリース →年間リース料を費用計上

契約時

仕訳なし

支払時

支払リース料xx/現預金xx

決算時

仕訳なし

 

固定資産の減価償却!定額法、定率法、生産高比例法の違いとは!?わかりやすく解説!!

みなさんこんにちわ!サラリーマン簿記講師めたきんです。

今日は固定資産の減価償却についてです。

固定資産を企業が購入した場合の費用計上のお話ですね。

主に定額法、定率法、生産高比例法の3つがありますが、何となく似ていてややこしいもの。

以下でしっかりと理解していきましょう。

そもそも減価償却って何やねんという人はこちら

定額法とは?

定額法とは、毎年同じ金額だけ償却されていく減価償却方法のことです。

取得原価から残存価額を差し引いたものを耐用年数で割って求めます。

以下の例で見ていきましょう。

Ex.

建物を1,000,000円で購入した。残存価額は取得価額の10%である。耐用年数は10年。間接法により処理する。

先に残存価額を求めちゃいましょう。残存価額は減価償却せず残しておく金額のことです。

取得価額1,000,000×10%=100,000

それでは仕訳して行きましょう

購入時

建物1,000,000 当座預金1,000,000

1年目の減価償却

(取得価額1,000,000-残存価額100,000)÷耐用年数10年=90,000

建物減価償却費90,000 建物減価償却累計額90,000

2年目の減価償却

(取得価額1,000,000-残存価額100,000)÷耐用年数10年=90,000

建物減価償却費90,000 建物減価償却累計額90,000

定額法は一番ベーシックかつ簡単な償却方法なので試験では確実に取りに行きたいポイントです。

定率法とは?

定率法とは、使い始めにたくさん償却を行い、徐々に償却費が減っていく減価償却方法のことです。償却率という割合をベースに減価償却を行なっていきます。

取得価額から減価償却累計額を差し引いた金額に対して償却率をかけて、減価償却費を毎期計算します。

以下の例で見て行きましょう。

Ex.

車両を1,000,000円で購入した。残存価額は0である。償却率は0.4。間接法により処理する。

今回は残存価額なしですね。早速仕訳行きましょう。

購入時

車両1,000,000 当座預金1,000,000

1年目の減価償却

(取得価額1,000,000)×償却率0.4=400,000

車両減価償却費400,000 車両減価償却累計額400,000

2年目の減価償却

(取得価額1,000,000-期首減価償却累計額400,000)×償却率0.4=240,000

車両減価償却費240,000 車両減価償却累計額240,000

注目して欲しいのが2年目の減価償却費です。1年目はストレートに取得価額に対して償却率をかけたのに対して、2年目は、1年目の減価償却を除いた取得価額に対して償却率をかけています

ここが定額法との大きな違いです。2年目以降の減価償却費は特に気をつけて計算しましょう。

生産高比例法とは?

生産高比例法とは、固定資産の利用可能総量を見積もることができる資産、車両などに使用される減価償却方法です。

車の走行可能距離を分母に、当期に走った距離を分子にして係数を割り出し、それを取得価額に乗じて計算します。

以下の例で見て行きましょう。

Ex.

車両を1,000,000円で購入した。残存価額は0である。総利用可能量は2,000km

当期に100km走行した。間接法により処理する。

今回も残存価額は0です。早速仕訳して行きましょう。

購入時

車両1,000,000 当座預金1,000,000

1年目の減価償却

(取得価額1,000,000)×当期の走行距離100km÷総利用可能量2,000km=50,000

車両減価償却費50,000 車両減価償却累計額50,000

使った分だけ減価償却という非常にわかりやすい償却方法です。こちらも試験で出たらチャンスなので絶対に取りに行きましょう。

まとめ

減価償却には主に3つの方法があるとご紹介しました。

定額法→毎年同じ金額だけ償却されていく減価償却方法

定率法→使い始めにたくさん償却を行い、徐々に償却費が減っていく減価償却方法

生産高比例法→固定資産の利用可能総量を見積もることができる資産、車両などに使用される減価償却方法

3つとも頻出論点になりますので計算ロジックをしっかりと押さえておきましょうね!!

簿記2〜3級の試験で忘れがちなワード

こんにちわ!サラリーマン簿記講師めたきんです。

今回は、普段は覚えてるけど試験中に忘れそうになるワードを選び、解説します!!

そんなん忘れないから大丈夫だよ・・・

と思ってる方!必ず忘れます!試験前にこのブログを見て何度も復習しましょう。

簿記3級編

1.しーくりくりしー

しーくりくりしーとは、簿記3級における売上原価算定の際に使うワードです。

簿記受験生の間ではもう一般常識ですね。

ところが、試験になって実際にしーくりくりしー使おうとしたら、

あれ・・・どこに何入れるんだっけ・・・

となりがちです。思い出しましょう。

しー→仕入。期首の繰越商品の金額

くり→繰越商品。期首の繰越商品の金額

くり→繰越商品。期末の繰越商品の金額

しー→仕入。期末の繰越商品の金額

詳細はこちらから確認!!

2.くまのみみ

これも簿記受験生の間で大流行したワードです。経過勘定が何に該当するのかを判定するワードです。これも忘れると「くま・・?耳・・・?」と試験中にポカーンとすることになります。

繰延(く)→前払費用、前受収益(ま)

見越(み)→未払費用、未収収益(み)

くまのみみですね。これも要復習!

3.手形売却損

手形の売却って出てくるの?と思いがちですが、そもそも売却じゃなくて

割引のときに使う勘定科目ですね。

間違っても「手形割引損」とか「手形割引費用」とかにしないように!

詳細はこちらから確認!!

簿記2級編

1.ぜんちょくまっしゅ

これ何だっけというかたは、今一度工業簿記のテキストを開きましょう。

全部原価計算と直接原価計算は求めた営業利益が固定費だけずれるから固定費調整するんでしたよね。

ぜんちょくまっしゅ→

2.販売の都度売上原価に振り替える方法

何だこれ・・・という方は商業簿記の教科書を開きましょう。

普通にみなさんが仕訳している時は大体三分法です。

ところが簿記2級には、販売の都度売上原価に振り替える方法というのが出てきます。売上原価対立法ってやつです。

都度振り返る場合、仕入という勘定科目は存在しません

【仕入時】

商品XX 買掛金XX

【販売時】

売掛金XX 売上XX
売上原価XX 商品XX

今まで(三分法)では、仕入という勘定科目を使って、売上原価を算定していましたが、都度振り替える方法は販売の都度売上原価を認識します。

中々出ない問題ですが、出た瞬間に終わります。覚えておきましょう。

3.負ののれん

さて、支配獲得仕訳をして・・・あれのれんが貸方にきた。

じゃあのれんは償却するから・・・

とやっている方要注意です!のれんは借方差額の時だけ償却します。

貸方差額ののれんは、支配獲得をおトクに出来ていることになりますので、その期のPLで特別利益として認識します。

間違って普通ののれんみたいに償却しないように!!

まとめ

試験になると普段できることが急にできなくなったり忘れてしまうことが多々あります。試験直前まで気を抜かずに色々確認しておきましょう。

私は副業で簿記2〜3級の個人講師をしております。個人レッスンでより簿記の理解を促進したい方はお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください

連結会計part5〜成果連結のキホン〜

こんにちわ!サラリーマン簿記講師めたきんです。

今回は連結part5成果連結です。

成果連結ってなんじゃい!?

と思う方もいるかもしれません。実はpart4までって資本連結しかしてなかったんですね。

早速確認していきましょう!

成果連結とは

連結グループでは、親会社から子会社、子会社から親会社とグループ内での取引が頻繁に行われます

ただ、その場合グループ間の売上や原価は単純合算によって足されてしまうので、連結グループとしての報告を行う場合、内部取引として消去の仕訳を入れなきゃいけませんね。(連結の仕組みが思い出せない方は、連結会計シリーズPart1〜そもそも連結会計とは!?〜をチェック)

上記のような取引に対する仕訳を総じて、成果連結といったりします。

成果連結でやること

成果連結でやることは、主に以下のことです。

1.売上と原価の消去

2.売掛金と買掛金の消去

3.貸付金と借入金の消去

4.受取利息と支払利息の消去

※皆さま大嫌いなアップストリーム、ダウンストリームがからむ未実現損益は次回part6にて!今回は未実現損益がない前提で見ていきます。

1.売上と原価の消去

親会社も子会社もそれぞれ事業を行っています。物を仕入れて、原価を認識し、売上を計上します。

ところがその相手先が親会社に対して、または子会社に対して、となった場合、以下のような状況になります。

連結グループ外からすると、何も起きてないですね。親会社と子会社が家の中で取引しているだけです。

連結の目的は連結グループ全体での外部に対する損益を出すことですから、このままにしておくと、売上と原価を課題に計上している状態です。

以下の修正仕訳で対応しましょう。

売上原価xx 売上高xx

これで連結グループとしての損益が表示できます。

ここで結構質問が多いのが、親会社の分と子会社の分てわかるようにしといた方がいいんじゃないの?という点です。

これはぶっちゃけ不要です。何故ならここで入れている仕訳は連結グループ全体で連結決算を行う際の調整の仕訳なので、親会社だろうが子会社だろうがどちらでもOKですね。(実務上は個別財務諸表に対して調整仕訳を加減算することが多いのでちゃんと見分けますが、簿記2級レベルであれば不要です)

2.売掛金と買掛金の消去

さて売上高と売上原価相殺したからひと段落、、

と思っている方!ダメです!

当然P/LがあればB/Sもあります。

相手勘定である売掛金や買掛金も連結グループ外から見たら「余計に計上してる」ことに変わりはありません。

以下の仕訳で消去していきましょう。

買掛金xx 売掛金xx

これでOK!!

3.貸付金と借入金の消去

グループ内の子会社へお金を貸すことは実務でもよくあります。

グループファイナンスと呼ばれるものの一環です。

何でそんなことしてるかというと、

子会社が仮に外部からお金を借りようとすると以下のようになります。

めちゃくちゃめんどくさいですね。かつ、利息もかなり取られます。

そんな中連結グループ内の親会社からであれば、低利息で借りられますし、面倒な審査もほぼなし!お父さんお母さんにお小遣い前借りするのと、金融機関に借りるのだとかなりハードル違いますね。

※蛇足ですが、税務上利息取らないと寄付金扱いになり損金不参入額が増え課税所得が増えといいことないため、実務上はグループ間でも利息取ります

この貸付と借入ですが、これもグループ外には何も関係ない話です。以下の仕訳で修正しましょう。

借入金xx 貸付金xx

4.受取利息と支払利息

さて、親会社から借入できました、、、が、当然利息は取られます。

この利息も連結グループ外から見れば単にグループ内でちょこちょこお金やり取りしてるだけで外部から見たら何も関係ありません。

以下の仕訳で修正しましょう。

受取利息xx 支払利息xx

これでOK!!

あれ?配当は?

子会社って親会社に配当するんだよね!?それも相殺するでしょ!?

という方、連結会計part3〜連結第1期の修正仕訳〜を見直しましょう。

もう実は資本連結側で相殺処理してますね。

これ結構間違える人多くて、連結修正仕訳に突然

受取配当金xx 繰越利益剰余金xx

という追加仕訳。。。。。

もう相殺してるでしょ!!!!

ここ間違えないようにしましょうね。

まとめ

今回は成果連結で未実現損益を伴わない例をあげました。まとめると

1.売上と原価の消去

2.売掛金と買掛金の消去

3.貸付金と借入金の消去

4.受取利息と支払利息の消去

です。全て親会社と子会社でそれぞれ計上した仕訳を相殺してるだけです。成果連結とか言われると身構えるかもしれませんが超簡単!

次回part6は超簡単ではない未実現損益!アップストリーム、ダウンストリームもあります。

私は副業で簿記2〜3級の個人講師をしております。個人レッスンでより簿記の理解を促進したい方はお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください

手形って何?割引と裏書きについても解説!!

こんにちわ!サラリーマン簿記講師めたきんです。

今回は簿記でお馴染みの、手形についてです。

手形、と聞いてもあまりピンと来ないかもしれませんが、日本では明治時代からあります。そんな100年以上の歴史を持つ手形について、今回は学んでいきましょう。

手形とは?

手形とは、現金の代わりに受け取る証券のことです。支払期日と、いくら支払うのかが、証券には記載されています。また、支払期日にならないと、現金と交換できないのも1つの特徴です。

よく手形と間違えたり、混同しやすいのが「小切手」です。小切手も現金と 交換することのできる証券ですが、違いは「すぐ」に現金と交換できるかです。小切手はすぐ交換できるのに対し、手形は支払期日になるまで交換できません。

 

支払時の手形の処理

では、手形を発行した(振り出した)時の仕訳を見てみましょう。発行すると、後で代金を支払わなければならないという義務が生じます。仮に、商品を100仕入れた時に約束手形を発行した場合、以下のような仕訳になります。

仕入 100  支払手形 100

次に、手形の代金を支払った時の仕訳を確認しましょう。支払期日となり、手形に記載された金額が、銀行口座が引き出されました。すると、元々あった支払の義務がなくなるので、以下のような仕訳になります。

支払手形 100  現金 100

受取時の手形の処理

 逆に、手形を受け取った時のパターンを考えてみましょう。手形を受け取るということは、後で代金を受け取る権利を得ることになります。仮に、商品を200販売した時に手形を受け取った場合、以下のような仕訳になります。

受取手形 200 売上 200

 次に、手形の代金を受け取った時の仕訳を確認しましょう。支払期日となり、手形に記載された金額が、今度は自分の銀行口座に入ってきました。すると、代金を受け取る権利がなくなるので、以下のような仕訳になります。

現金 200 受取手形 200

 自分の口座からお金がなくなったということは、入ってきたと同時に、義務や権利がなくなるということに注目しましょう。

割引とは?

手形は支払期日になるまで、現金と交換することができません

では、全く交換する方法がないのかというと、銀行に手形を買い取ってもらうことで、現金と交換することができます。これを割引と言います。

ただし、支払期日よりも前に交換することができるというメリットと引き換えに、手数料などがかかってしまうため、受け取ることのできる金額は手形に書かれた金額よりも少なくなってしまうことに注意しましょう。

仮に、自分が代金100と交換できる受取手形を持っていたとします。これを銀行に売る時、手数料として10取られてしまう、となった場合、仕訳は以下のようになります。

現金    90 受取手形 100
手形売却損 10

手形を交換したことによって、代金を受け取る権利を失うことになります。

ここで要注意なのが手形売却損!!!

皆様結構間違いやすく、「支払手数料」にしちゃったりはたまた存在しない、「手形割引損」などを使ってしまいます。ここを間違えないようにしっかり覚えましょう。

裏書とは?

最初に書いた通り、手形は現金の代わりに発行される証券です。つまり、手形は、現金の代わりとしても使うことができるのです。

例えば、100の代金の代わりに受け取った手形を持っているとしましょう。自分が100の商品を仕入れたい、と思った時、仕入れる側に代金の代わりとして手形を渡すことができます。これを裏書き(裏書譲渡)と言います。

裏書き、という呼び名は、持っている手形を他の人に渡す際に、手形の裏面に名前や日付を書くことから由来しています。では、手形を現金の代わりに使った時の仕訳を確認しましょう。

仕入 100 受取手形 100

現金の代わりに使うということは、手形を使って現金を受け取る権利を使う=失うということになるので、上記のような仕訳になります。ここでも、代金を受け取る権利が発生したのか、失ったのか、ということに注目しましょう。

まとめ

 よく小切手と間違えてしまうことの多い手形ですが、よくよく見てみるとかなり違うことが分かりますね!受け取る権利や、支払う義務、そしてそのタイミングなどに注意して理解していきましょう!

私は副業で簿記2〜3級の個人講師をしております。個人レッスンでより簿記の理解を促進したい方はお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください

連結会計part3〜連結第1期の修正仕訳〜

こんにちは!サラリーマン簿記講師めたきんです。

今日は連結会計part3連結第1期の仕訳についてです。

ここから皆様大苦手の開始仕訳が出てきます。

ややこしいような気もしますが、実はそんなに難しくありません。ここをしっかりと理解することで、連結第2期にも影響してきます。しっかり読み取って理解していきましょう。

連結第1期に行うこと

支配獲得のタイミングは、BSだけを連結するんでしたね。(思い出せない方はこちら)

連結第1期に入ると、子会社もグループ内の企業として収益を上げ、配当をするようになりますので、PL及びSS(株主資本等変動計算書)も連結が必要です。

連結第1期の連結修正は、概ね以下のフローで進みます。

⓪個別財務諸表の単純合算

①前期支配獲得によって生じた連結修正仕訳を開始仕訳として切る

②生じたのれんの償却

③子会社の当期純利益の修正

④子会社配当金の修正

※本当は損益取引や未実現損益の消去がありますが、別テーマにてご説明します。

それでは、連結を始めましょう。

今回は、アンラッキーパターンで非支配株主もいるしのれんもあるパターンです。

個別財務諸表の単純合算

これは支配獲得日と同じです。が、今回は期中に子会社も活躍してくれているのでPL、SSも合算します。

前期支配獲得によって生じた連結修正仕訳を開始仕訳として切る

前回支配獲得時にはこんな仕訳を切りましたね。

資本金xx   子会社株式xx
資本剰余金xx 非支配株主持分xx
利益剰余金xx
のれん xx

これをそのままもう一回切ります。連結って、実は前期の連結修正仕訳を毎回開始仕訳(前期に切った仕訳で残高が残っているもの)として引き継ぎますただし、特定の勘定科目には(期首)をつけます。

資本金(期首)xx 子会社株式xx
資本剰余金(期首)xx 非支配株主持分xx(期首)
利益剰余金xx(期首)
のれん xx

これは連結の株主資本等変動計算書を作成する際に、いつの期の変動かわからなくなるのを防ぐためです。

生じたのれんの償却

さて、ここからが第1期の醍醐味期中の連結修正です。

子会社を思ったより高く買ってしまった時にのれんが発生するんでしたね。支配獲得時に計上したのれんは開始仕訳を通じて計上されています。

この、のれんは、20年以内の合理的な期間内に定額法その他合理的な方法により償却をする必要があります。

早速仕訳を切っていきましょう。

のれん償却xx のれんxx

これだけです。ただ、注意が必要なのがどこに表示するか!のれん償却は何となく本業には関係なさそうなので営業外費用などにしてしまいがちですが、販売費及び一般管理費です。超絶気をつけましょう。

子会社の当期純利益の修正

次に子会社の当期純利益を非支配株主持分に合わせて修正します。

 

何でそんなことやらなきゃいけないの!?だってもう合算したでしょ!?

 

と思う方、思い出してください。第1回で説明したように、連結した子会社に他の株主がいる場合、その子会社の計上した利益は親会社とその他の株主で分けなければいけません

皆んなでお金出してカントリーマアムを買ったのに、独り占めされたら「おいおい、俺も金出したんだけど、、バニラ味くれよ」と思いますよね?そのイメージです。

よって非支配株主の保有比率に応じて、利益を配分します。

非支配株主に帰属する当期利益xx 非支配株主持分xx

これで個別財務諸表の合算によって入ってきた100%の子会社の利益を非支配株主に配分できました。なお、表示上、非支配株主に帰属する当期利益は、当期純利益の内訳項目、非支配株主持分は純資産に表示します。

子会社配当金の修正

最後に子会社配当金の修正です。

親会社は子会社の株主であることから、配当を受ける権利を有しています。しかし、親会社が配当を受取配当金として収益認識した場合、それは子会社からの収益であるため相殺しなきゃいけないですね。

親会社が受け取った仕訳

現預金xx 受取配当金xx

子会社が払った仕訳

利益剰余金xx 現預金xx

何で利益剰余金なの?という方はこちらで確認!

上記のうち、受取配当金と利益剰余金を相殺しましょう!

受取配当金xx 利益剰余金xx

さてここで何となく違和感を感じた方、正解です。子会社の利益剰余金が配当によって減っているのに、非支配株主だけ利益剰余金減ってません。割り勘なのに払ってないやつには払ってもらいましょう。

受取配当金xx 利益剰余金xx
非支配株主持分xx

これでOKです。

まとめ

連結会計の第1期目、特に非支配株主持分は少しややこしいですが、全てにイメージを持って取り組みましょう。以下の流れも忘れないように!

⓪個別財務諸表の単純合算

①前期支配獲得によって生じた連結修正仕訳を開始仕訳として切る

②生じたのれんの償却

③子会社の当期純利益の修正

④子会社配当金の修正

連結会計Part4は連結第2期の修正仕訳です。お楽しみに!

私は副業で簿記2〜3級の個人講師をしております。個人レッスンでより簿記の理解を促進したい方はお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください

連結会計シリーズPart2〜支配獲得日〜

こんにちは!サラリーマン簿記講師めたきんです。

今日は連結会計シリーズpart2支配獲得日についてです。

この論点、実は仕訳にすると割とあっさりしているものの皆さん苦手です。

正直いきなり子会社だ!連結しろ!とか言われてもとっつきづらいですよね。以下で解説していきます。

支配獲得とは?

連結会計の対象になるのは、議決権の過半数を取得したときでしたね。なにそれ?という方はこちらを確認してください。

要は、株式を取得した会社の重要事項にとてーも強く口出しできるということです。子会社になった会社は、親会社の賛成なしに配当とかできなくなっちゃいますからね。

支配獲得=連結会計のスタートになります。

支配獲得の時にやることは?

具体的にやることは以下の通りです。

1.親会社個別財務諸表と子会社の個別BSの合算

2.資本取引の連結修正

ここで間違えやすいのがBSのみを合算するという点です。

普通の連結でいうと、PLも連結すべきですが、今回のお題のように、期末日に支配獲得した場合、以下の関係性になります。

自分のところのは期を通じて売上あげて費用使ってと損益取引をしていますが、その期間子会社になる会社は別の会社だったわけです。

よって、期末日に支配獲得した場合、BSのみを合算します。

支配獲得(100%取得、のれんなし)の連結修正仕訳

期末日に支配獲得した子会社は、BSのみを合算しているのでBSのうち親会社と取引がある部分を相殺します。

相殺の対象になるのは

・親会社の子会社株式

・子会社の資本金、利益剰余金、資本剰余金

です。

親会社は子会社の純資産を株式の取得という形で買収しているので、親会社株式と子会社純資産を相殺する必要があるんですね。

では仕訳を切っていきましょう。

まずは100%取得かつのれんが発生しないパターン。

1.親会社保有の子会社株式を減らす

子会社株式xx

2.子会社の純資産を減らす

資本金xx   子会社株式xx
資本剰余金xx  
利益剰余金xx  

これでおしまいです。

支配獲得(80%取得、のれんなし)の連結修正仕訳

次は80%取得かつのれんが発生しないパターン。皆さんが忌み嫌う非支配株主持分が出てきます。

1.親会社保有の子会社株式を減らす

子会社株式xx

2.子会社の純資産合計×非支配株主持分の比率をかけたものを貸方へ

子会社株式xx
非支配株主持分xx 

 

3.子会社の純資産を減らす

資本金xx   子会社株式xx
資本剰余金xx 非支配株主持分xx
利益剰余金xx

これでおしまいです。

支配獲得(80%取得、のれんあり)の連結修正仕訳

次は80%取得かつのれんが発生するパターン。皆さんがさらに忌み嫌うのれんも出てきます。

のれんとは、子会社の純資産より親会社保有の子会社株式が多い時に発生する差額です。要は高く買っちゃったからちゃんと資産に計上してその分は償却してねという決まりごとだと思ってください。

なお、安く買えた時は負ののれんとして、特別利益になります。

早速仕訳してきましょう。

 

1.親会社保有の子会社株式を減らす

子会社株式xx

2.子会社の純資産合計×非支配株主持分の比率をかけたものを貸方へ

子会社株式xx
非支配株主持分xx

3.子会社の純資産を減らす

資本金xx 子会社株式xx
資本剰余金xx 非支配株主持分xx
利益剰余金xx

4.差額が出たらのれんとして計上する

資本金xx 子会社株式xx
資本剰余金xx 非支配株主持分xx
利益剰余金xx
のれんxx

これでおしまいです。

まとめ

まとめると、

1.親会社保有の子会社株式を減らす

2.子会社の純資産合計×非支配株主持分の比率をかけたものを貸方へ

3.子会社の純資産を減らす

4.差額が出たらのれんとして計上する

2.と4.は支配の%が100じゃなかったり、子会社を高く(安く)買っちゃうと出てきちゃう手続きですが、

基本は

1.親会社保有の子会社株式を減らす

3.子会社の純資産を減らす

です。

いきなり連結修正となると少し難しく感じるかもしれませんが、頑張りましょう!

連結part3は連結第1期です。

 

私は副業で簿記2〜3級の個人講師をしております。個人レッスンでより簿記の理解を促進したい方はお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください

連結会計シリーズPart1〜そもそも連結会計とは!?〜

こんにちは。サラリーマン簿記講師めたきんです。

今日は連結会計シリーズpart1 「そもそも連結会計とは?」です。

今まで1社の会計を学習してきたかたからするとめちゃくちゃ大変な論点です。

やっぱり連結っていうと

「アップストリームがちょっと・・・」

「非支配株主持分の計算が・・・」

とかが気になりますが、

「連結ってそもそもなんだろう?」

のイメージを持っていた方がよりスムーズに会計処理も理解できます。

今日のブログでは、連結会計とは?という点をなるべくわかりやすく解説します。今後連結会計の個別論点になった時に、大元のイメージを理解していないと勉強進みづらくなってきてしまうのでしっかり理解しましょう!

連結会計とは?

連結会計とは、ざっくりいうとグループで財務諸表を作るための会計手法です。

しっかりめな表現だと「支配従属関係にある2つ以上の企業からなる集団を単一の組織体とみなして、親会社が当該企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を総合的に報告するもの。その連結財務諸表を作成するプロセスを連結決算もしくは連結会計という」です。気絶しそうですね。

以下の図で見ていきましょう。

この2つの会社は、それぞれで稼いだり物買ったりしていますが、関係性は独立しておらず、A社とB社は親子関係にあります。親子関係にある会社のうち、親会社であるA社は、財務諸表を連結し、グループとして財務諸表を公開することになります。

親子になるとは?

親子になるには、親が子となる会社の発行する株式を買い取って、株主(=出資者)になる必要があります。

子となる会社の発行する株式を市場やその会社の株主から買い取って、発行済株式総数のうち保有比率が過半数以上になったときに親会社になるんですね。(厳密にいうと基準上は半数以下でも条件を満たせばなり得ますがここでは割愛します)

この比率の元になっているものを議決権といいます。議決権は、会社の重要な意思決定の際のパワーだと思ってください。議決権を過半数以上持たれていると子会社に対する発言権がとても強くなるんですね。

子会社は今まで一会社で決めていた重要なことを逐一親会社にお伺いをたて、連結財務諸表を作るために個別の業績を報告しなくてはなりません。親会社と子会社の関係になるというのは、かなりの一大イベントということをまずは覚えておいてください。

連結会計の手続きとは?

連結会計は概ね以下のフローで行われます。

 

1.個別財務諸表の単純合算

まず、会社同士の個別財務諸表を合算します。

個別財務諸表は、家族の中でそれぞれがお小遣い帳持っているイメージですね。それをお母さん(お父さんもあるか)が合算して、家(=連結グループ)全体の家計簿作っていきます。

2.連結修正仕訳

次に連結修正仕訳を「連結上」(=それぞれのお小遣い帳ではなく、家計簿)で入れていきます。ここが結構イメージしづらいんですけど、次の例で考えてみてください。

①お父さんが子供にお小遣い100円をあげた

②子供はお父さんからお小遣い100円を受け取った

③子供はもらった100円で文房具を買った

これを家族全体の家計簿で見るといくら出金があったでしょうか?

そう、100円ですね。

ところが、お母さんがそれぞれの家計簿を見たときに、お父さんのお小遣い帳には出金▲100円が記帳されていて、子供のお小遣い帳には入金+100円、文房具▲100円が記帳されています。

これだけお母さんが見ると、外部から100円収入があって、外部への支払いが200円あったように勘違いしちゃいますね。

これを修正するために、

お父さんからの子供へのお小遣い▲100円と子供がもらったお小遣い+100円を相殺して、「家」(=連結グループ)として文房具屋に払った100円だけに修正が必要です。

連結修正仕訳上も同じで親子会社間で資本に関する取引(親会社の出資株式と子会社の資本)や損益に関する取引(親子会社間の商品売買など)は外部取引ではないので、内部で相殺しなければいけないんですね。

これが連結修正仕訳のイメージになります。

非支配株主って何?

なんか忘れてますね。そう、皆さん苦手な非支配株主です。

これは冒頭に書いた、議決権の過半数というのがキモです。

議決権を過半数(=51%)以上持つと、親会社になるわけですが、残りの49%は他の株主が持っています。その、「他の株主」のことを非支配株主といいます。

連結会計では、最初に個別財務諸表を合算しますが、合算しただけだとその連結財務諸表は100%保有の計算になっていますよね?なので合算した純資産や当期純利益に「他の株主分」を掛けた金額を分離して計上するわけです。

この辺りは追々個別論点が出てきたらまた解説しますね。

まとめ

簿記2級の中でも最重要かつ最難関の連結ですが、これをしっかりと理解せずに仕訳だけ覚えてしまうと後々何が起きているかわからなくなってしまいます。基礎をしっかりと押さえて、次のステップに進みましょう!

連結Part2は支配獲得日(期末)の連結会計についてです。

 

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固定資産の圧縮記帳とは!?

こんにちわ!サラリーマン簿記講師めたきんです。

今日は皆さん超苦手固定資産の圧縮記帳についてです。

ここの論点、簿記2級の段階で理解しておくと、簿記1級、簿記論などでも使えますので、しっかり本質理解しましょう!

※なお、本ブログでは簿記2級の論点である直接減額方式だけ解説します。

固定資産の圧縮記帳とは?

圧縮記帳とは、国庫からの補助金や保険金などを利用して法人が固定資産を購入した際、固定資産の取得価額からその金額分控除していいよって制度です。

え?固定資産安くなんの?ラッキー!!

ではありません。国庫からの補助金は国庫補助金受贈益という形で収益認識しなければいけません(実務上多いのは雑収入ですかね)

仕訳でいうと

現金xx/国庫補助金受贈益xx

もらった分と控除した分でトントンてことです。

何でこんなことやる意味あんの?という感じですね。

圧縮記帳を行う意味

圧縮記帳を行う意味は、国庫補助金等の収益分の課税の繰延です。

以下、売上1,000万円の会社で、500万円の機械装置/5年定額法償却、国庫補助金200万円、法人税30%を例に考えましょう。

もし、圧縮記帳を行わないと、

(売上1,000万円+国庫補助金受贈益200万円-減価償却費100万円)×30%=330万円

あれ?税金高い!

当然ですね国庫補助金受贈益は益金算入なので、税金かかっちゃいます。つまり何もしないと200万円×30%=60万円分税金高くなっちゃうんですね。せっかくお金もらったのに税金かかるんかい!という感じです。

そこで圧縮記帳します。

固定資産圧縮損200万円/機械装置200万円

の仕訳を入れて、補助金分の費用を認識し、かつ機械装置を減額します。すると、

(売上1,000万円+国庫補助金受贈益200万円-固定資産圧縮損200万円-減価償却費60万円)×30%=288万円

少し安くなりましたね。

圧縮記帳をすることで、その年にもらった補助金分の税金を少し軽減する効果があるんです。まぁそれできないとなんか補助金て感じしないですよね・・・

圧縮記帳の注意点

圧縮記帳によってその年の税金は安くなったものの、機械装置の取得価額も少なくなっているので減価償却費も少なくなります。

すると次年度以降の減価償却費も本来より安くなるので、税金は高くなります

結局、最終的にはトントンになるという仕組みですので、「税金が安くなる効果なんだ〜」と覚えておくのは間違いですので気をつけましょう。

まとめ

圧縮記帳はわかりづらい論点ですが、要は補助金の金額分その年に税金インパクトが出ないように繰延してる仕組み!そう覚えておきましょう。

 

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当期純利益、利益剰余金、繰越利益剰余金、配当の関係性とは!?

こんにちは!サラリーマン簿記講師めたきんです。

今日は、Twitterのフォロワー様からリクエストいただきました

当期純利益、利益剰余金、繰越利益剰余金、配当の関係性についてです。

この論点結構皆様苦手です。過去講師をさせていただいた方からもお問い合わせをかなりいただいた論点になります。(逆に言うと、大半の人苦手ってことです)

このブログでしっかり理解して得点源にしましょう!

そもそもなんで利益稼いでるの?

当期純利益はPLで、収益から費用やら法人税やら全部引いて残った利益でしたね。

 

では、この当期純利益って何のために稼いでるんでしたっけ?

 

社員を養うため?→それも目的ですが人件費はもう費用に含まれてますね。養い済

会社の業績を表すため→それも目的ですがもう一つ大事な目的があります。

 

そう!株主に配当しなきゃいかんのです!!

 

株式会社は会社始める時に、株主からお金を株式と交換にもらってそのお金を元手にしますね。株主はお金を出す(=出資)する代わりに、毎年配当という形で会社からお金をもらいます。利息みたいなもんだと思ってください。

このお金の原資になるのが当期純利益です。

 

繰越利益剰余金への振替

でも、教科書には繰越利益剰余金から配当って書いてあるよ、、

おっしゃる通りです。当期純利益って実は勘定科目としては存在しなくて、配当するときには繰越利益剰余金ていうBS科目から振り替えないといけません

ここでよく引っかかるのが利益剰余金と繰越利益剰余金の違いです。私も最初さっぱり覚えられませんでした。

サクッと以下の図で覚えちゃいましょう。

利益剰余金っていう項目の下に、利益準備金、その他利益剰余金がいます。その他利益剰余金は更に下層がいて、繰越利益剰余金別途積立金です。

BSの繰越利益剰余金は毎年出た利益を貯めておく預金通帳をイメージしてください。PLは1年間の増減を表すだけで毎年の利益は積み立てられないので預金通帳に入れておきます。

じゃあどうやって当期純利益から繰越利益剰余金にするの?という時に損益振替が出てきます。

当期純利益の数字を一旦「損益」という科目に振替するために、全ての収益と全ての費用をまとめて損益に振替えます。以下の図を見てください。

貸方差額が当期純利益として発生した分です。

まずこれを損益勘定に振替えます。

収益100/損益100

損益50/費用50

損益が貸方に50出ましたね!

では、次にこれを繰越利益剰余金に振替えていきましょう。

損益50/繰越利益剰余金50

これで1年間で出たPLの利益50をBSの預金通帳に入れ終わりました

早速配当していきましょう!

配当を行う

先程も言った通り、会社は株主に配当をしなければいけません

配当は会社法という法律の規定によって原則株主総会で金額を決議します。(1株あたりいくら払います!総額いくらです!ってやつですね)

今回は配当20だとします。

ではBSの預金通帳、繰越利益剰余金から出金しましょう!

繰越利益剰余金20/未払配当金20

この時忘れてはいけないのが、利益準備金の積立と別途積立金の積立です。

利益準備金→将来会社が傾いても株主に配当したり出来るように儲かってるうちに積み立てといて!

別途積立金→配当以外で会社がお金使いたい時のへそくり(株主の了承ありでね)しとこか!

利益準備金の計算方法は以下の通りですね。

①資本金×1/4-(資本準備金+利益準備金)

②配当の支払額×1/10

のどちらか小さい方

今回は簡易的に10とします

別途積立金(今回は10)は試験では指定があるので、その金額を併せて以下のように仕訳しましょう。

繰越利益剰余金40/未払配当金20

                              利益準備金10

                              別途積立金10

これで配当を払う予定まで完了です。

あとは支払った時に

未払配当金20/現預金20

と未払配当金を支払ってしまえばおしまい!

 

まとめ

上記の流れをざっくりと説明すると以下のようになります。

 

①収益と費用を「損益勘定」に振替える!(当期純利益を一旦損益へ)

②損益勘定から繰越利益剰余金へ振替える!(損益→繰越利益剰余金へ)

③繰越利益剰余金から未払配当金とか利益準備金に振替える!(繰越利益剰余金→配当へ)

④未払配当金を支払う!(配当実施完了!)

振替てばっかですね。ただこの振替をしっかり理解しておけば怖いものなしです。

ここを理解してしっかりと得点源にしましょう!

 

 

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