みなさんこんにちわ!サラリーマン簿記講師めたきんです。
今日は固定資産の減価償却についてです。
固定資産を企業が購入した場合の費用計上のお話ですね。
主に定額法、定率法、生産高比例法の3つがありますが、何となく似ていてややこしいもの。
以下でしっかりと理解していきましょう。
そもそも減価償却って何やねんという人はこちら。
定額法とは?
定額法とは、毎年同じ金額だけ償却されていく減価償却方法のことです。
取得原価から残存価額を差し引いたものを耐用年数で割って求めます。
以下の例で見ていきましょう。
Ex.
建物を1,000,000円で購入した。残存価額は取得価額の10%である。耐用年数は10年。間接法により処理する。 |
先に残存価額を求めちゃいましょう。残存価額は減価償却せず残しておく金額のことです。
取得価額1,000,000×10%=100,000
それでは仕訳して行きましょう
購入時
建物1,000,000 | 当座預金1,000,000 |
1年目の減価償却
(取得価額1,000,000-残存価額100,000)÷耐用年数10年=90,000
建物減価償却費90,000 | 建物減価償却累計額90,000 |
2年目の減価償却
(取得価額1,000,000-残存価額100,000)÷耐用年数10年=90,000
建物減価償却費90,000 | 建物減価償却累計額90,000 |
定額法は一番ベーシックかつ簡単な償却方法なので試験では確実に取りに行きたいポイントです。
定率法とは?
定率法とは、使い始めにたくさん償却を行い、徐々に償却費が減っていく減価償却方法のことです。償却率という割合をベースに減価償却を行なっていきます。
取得価額から減価償却累計額を差し引いた金額に対して償却率をかけて、減価償却費を毎期計算します。
以下の例で見て行きましょう。
Ex.
車両を1,000,000円で購入した。残存価額は0である。償却率は0.4。間接法により処理する。 |
今回は残存価額なしですね。早速仕訳行きましょう。
購入時
車両1,000,000 | 当座預金1,000,000 |
1年目の減価償却
(取得価額1,000,000)×償却率0.4=400,000
車両減価償却費400,000 | 車両減価償却累計額400,000 |
2年目の減価償却
(取得価額1,000,000-期首減価償却累計額400,000)×償却率0.4=240,000
車両減価償却費240,000 | 車両減価償却累計額240,000 |
注目して欲しいのが2年目の減価償却費です。1年目はストレートに取得価額に対して償却率をかけたのに対して、2年目は、1年目の減価償却を除いた取得価額に対して償却率をかけています。
ここが定額法との大きな違いです。2年目以降の減価償却費は特に気をつけて計算しましょう。
生産高比例法とは?
生産高比例法とは、固定資産の利用可能総量を見積もることができる資産、車両などに使用される減価償却方法です。
車の走行可能距離を分母に、当期に走った距離を分子にして係数を割り出し、それを取得価額に乗じて計算します。
以下の例で見て行きましょう。
Ex.
車両を1,000,000円で購入した。残存価額は0である。総利用可能量は2,000km 当期に100km走行した。間接法により処理する。 |
今回も残存価額は0です。早速仕訳して行きましょう。
購入時
車両1,000,000 | 当座預金1,000,000 |
1年目の減価償却
(取得価額1,000,000)×当期の走行距離100km÷総利用可能量2,000km=50,000
車両減価償却費50,000 | 車両減価償却累計額50,000 |
使った分だけ減価償却という非常にわかりやすい償却方法です。こちらも試験で出たらチャンスなので絶対に取りに行きましょう。
まとめ
減価償却には主に3つの方法があるとご紹介しました。
定額法→毎年同じ金額だけ償却されていく減価償却方法
定率法→使い始めにたくさん償却を行い、徐々に償却費が減っていく減価償却方法 生産高比例法→固定資産の利用可能総量を見積もることができる資産、車両などに使用される減価償却方法 |
3つとも頻出論点になりますので計算ロジックをしっかりと押さえておきましょうね!!