こんにちわ!サラリーマン簿記講師めたきんです。
今回は連結part5成果連結です。
成果連結ってなんじゃい!?
と思う方もいるかもしれません。実はpart4までって資本連結しかしてなかったんですね。
早速確認していきましょう!
成果連結とは
連結グループでは、親会社から子会社、子会社から親会社とグループ内での取引が頻繁に行われます。
ただ、その場合グループ間の売上や原価は単純合算によって足されてしまうので、連結グループとしての報告を行う場合、内部取引として消去の仕訳を入れなきゃいけませんね。(連結の仕組みが思い出せない方は、連結会計シリーズPart1〜そもそも連結会計とは!?〜をチェック)
上記のような取引に対する仕訳を総じて、成果連結といったりします。
成果連結でやること
成果連結でやることは、主に以下のことです。
1.売上と原価の消去
2.売掛金と買掛金の消去
3.貸付金と借入金の消去
4.受取利息と支払利息の消去
※皆さま大嫌いなアップストリーム、ダウンストリームがからむ未実現損益は次回part6にて!今回は未実現損益がない前提で見ていきます。
1.売上と原価の消去
親会社も子会社もそれぞれ事業を行っています。物を仕入れて、原価を認識し、売上を計上します。
ところがその相手先が親会社に対して、または子会社に対して、となった場合、以下のような状況になります。
連結グループ外からすると、何も起きてないですね。親会社と子会社が家の中で取引しているだけです。
連結の目的は連結グループ全体での外部に対する損益を出すことですから、このままにしておくと、売上と原価を課題に計上している状態です。
以下の修正仕訳で対応しましょう。
売上原価xx | 売上高xx |
これで連結グループとしての損益が表示できます。
ここで結構質問が多いのが、親会社の分と子会社の分てわかるようにしといた方がいいんじゃないの?という点です。
これはぶっちゃけ不要です。何故ならここで入れている仕訳は連結グループ全体で連結決算を行う際の調整の仕訳なので、親会社だろうが子会社だろうがどちらでもOKですね。(実務上は個別財務諸表に対して調整仕訳を加減算することが多いのでちゃんと見分けますが、簿記2級レベルであれば不要です)
2.売掛金と買掛金の消去
さて売上高と売上原価相殺したからひと段落、、
と思っている方!ダメです!
当然P/LがあればB/Sもあります。
相手勘定である売掛金や買掛金も連結グループ外から見たら「余計に計上してる」ことに変わりはありません。
以下の仕訳で消去していきましょう。
買掛金xx | 売掛金xx |
これでOK!!
3.貸付金と借入金の消去
グループ内の子会社へお金を貸すことは実務でもよくあります。
グループファイナンスと呼ばれるものの一環です。
何でそんなことしてるかというと、
子会社が仮に外部からお金を借りようとすると以下のようになります。
めちゃくちゃめんどくさいですね。かつ、利息もかなり取られます。
そんな中連結グループ内の親会社からであれば、低利息で借りられますし、面倒な審査もほぼなし!お父さんお母さんにお小遣い前借りするのと、金融機関に借りるのだとかなりハードル違いますね。
※蛇足ですが、税務上利息取らないと寄付金扱いになり損金不参入額が増え課税所得が増えといいことないため、実務上はグループ間でも利息取ります。
この貸付と借入ですが、これもグループ外には何も関係ない話です。以下の仕訳で修正しましょう。
借入金xx | 貸付金xx |
4.受取利息と支払利息
さて、親会社から借入できました、、、が、当然利息は取られます。
この利息も連結グループ外から見れば単にグループ内でちょこちょこお金やり取りしてるだけで外部から見たら何も関係ありません。
以下の仕訳で修正しましょう。
受取利息xx | 支払利息xx |
これでOK!!
あれ?配当は?
子会社って親会社に配当するんだよね!?それも相殺するでしょ!?
という方、連結会計part3〜連結第1期の修正仕訳〜を見直しましょう。
もう実は資本連結側で相殺処理してますね。
これ結構間違える人多くて、連結修正仕訳に突然
受取配当金xx | 繰越利益剰余金xx |
という追加仕訳。。。。。
もう相殺してるでしょ!!!!
ここ間違えないようにしましょうね。
まとめ
今回は成果連結で未実現損益を伴わない例をあげました。まとめると
1.売上と原価の消去
2.売掛金と買掛金の消去
3.貸付金と借入金の消去
4.受取利息と支払利息の消去
です。全て親会社と子会社でそれぞれ計上した仕訳を相殺してるだけです。成果連結とか言われると身構えるかもしれませんが超簡単!
次回part6は超簡単ではない未実現損益!アップストリーム、ダウンストリームもあります。
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