固定資産の圧縮記帳とは!?

こんにちわ!サラリーマン簿記講師めたきんです。

今日は皆さん超苦手固定資産の圧縮記帳についてです。

ここの論点、簿記2級の段階で理解しておくと、簿記1級、簿記論などでも使えますので、しっかり本質理解しましょう!

※なお、本ブログでは簿記2級の論点である直接減額方式だけ解説します。

固定資産の圧縮記帳とは?

圧縮記帳とは、国庫からの補助金や保険金などを利用して法人が固定資産を購入した際、固定資産の取得価額からその金額分控除していいよって制度です。

え?固定資産安くなんの?ラッキー!!

ではありません。国庫からの補助金は国庫補助金受贈益という形で収益認識しなければいけません(実務上多いのは雑収入ですかね)

仕訳でいうと

現金xx/国庫補助金受贈益xx

もらった分と控除した分でトントンてことです。

何でこんなことやる意味あんの?という感じですね。

圧縮記帳を行う意味

圧縮記帳を行う意味は、国庫補助金等の収益分の課税の繰延です。

以下、売上1,000万円の会社で、500万円の機械装置/5年定額法償却、国庫補助金200万円、法人税30%を例に考えましょう。

もし、圧縮記帳を行わないと、

(売上1,000万円+国庫補助金受贈益200万円-減価償却費100万円)×30%=330万円

あれ?税金高い!

当然ですね国庫補助金受贈益は益金算入なので、税金かかっちゃいます。つまり何もしないと200万円×30%=60万円分税金高くなっちゃうんですね。せっかくお金もらったのに税金かかるんかい!という感じです。

そこで圧縮記帳します。

固定資産圧縮損200万円/機械装置200万円

の仕訳を入れて、補助金分の費用を認識し、かつ機械装置を減額します。すると、

(売上1,000万円+国庫補助金受贈益200万円-固定資産圧縮損200万円-減価償却費60万円)×30%=288万円

少し安くなりましたね。

圧縮記帳をすることで、その年にもらった補助金分の税金を少し軽減する効果があるんです。まぁそれできないとなんか補助金て感じしないですよね・・・

圧縮記帳の注意点

圧縮記帳によってその年の税金は安くなったものの、機械装置の取得価額も少なくなっているので減価償却費も少なくなります。

すると次年度以降の減価償却費も本来より安くなるので、税金は高くなります

結局、最終的にはトントンになるという仕組みですので、「税金が安くなる効果なんだ〜」と覚えておくのは間違いですので気をつけましょう。

まとめ

圧縮記帳はわかりづらい論点ですが、要は補助金の金額分その年に税金インパクトが出ないように繰延してる仕組み!そう覚えておきましょう。

 

私は副業で簿記2〜3級の個人講師をしております。個人レッスンでより簿記の理解を促進したい方はお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください