こんにちわ!サラリーマン簿記講師めたきんです。
今日はクレジット売掛金についてです。
クレジット売掛金とは読んで字のごとく、クレジットカードに関係する売掛金です。通常の売掛金とほぼ一緒の反面、試験で慌てて間違えやすい論点なので、しっかり理解しておきましょう!
クレジット売掛金とは?
クレジット売掛金とは、通常の商取引ではなく、クレジットカードによる決済を想定した売掛金です。
通常の商取引だと、顧客の収益力や信用力からいくらまで掛取引が出来るかを判定し(これを与信判定と言います)、売掛取引がスタートしますね。
この売掛金には、貸倒リスクや回収不能リスクが伴います。急に取引先が破産したり、払ってくれないなどの事象が起きるってことですね。(これ簿記の世界だけではなく、実務上もよくあります。)
ところが、クレジット売掛金の場合は、当社が上記のリスクを負うことなく、クレジット会社から、現金が入金されるんですね。また、当初の与信判定も、クレジット会社が「審査」という形で行ってくれるのでとても楽です。
その分支払手数料はかかります。何故支払手数料がかかるか、と言われると前述のリスクを当社の代わりに追ってくれているからですね。流石にクレジット会社もタダで「債権回収しますよ〜」とは言ってくれませんから。
クレジット売掛金で間違えやすいポイント
間違えやすいポイントは1つです。
・支払手数料は売上から差し引く!
・売掛金ではなく、クレジット売掛金を使う! |
これ本当に間違えやすいんです。売上と別で支払手数料認識したり、売掛金て集計しちゃったり・・・
ここで誤ったりしたら追々売掛金を間違え、貸倒引当が間違え、PLは合わず・・・と色々波及してきます。ある種マニアックな論点ではあるので、出た時は確実に取りに行きましょう。
どういう仕訳するの?
会計上は、支払手数料は、売掛金の金額から差し引いて仕訳します。仮に売上1,000、支払手数料50だとすると、
クレジット売掛金950/売上1,000
支払手数料50 |
という仕訳になります。
また、簿記2級になると、消費税の概念も出てくるので、以下のような問題形式が多いかと思います。
売上は1,000で消費税抜方式8%で処理している。信販会社へのクレジット手数料は販売代金の5%である。 |
もう8%だの5%だのややこしい!!!
と思うかもしれませんが落ち着いて処理して行きましょう。落ち着いて処理すればなんてことありません。
まず売上は、消費税抜方式なので1,000で固定です。消費税は仮受消費税で処理しましょう。
/売上1,000
仮受消費税 80 |
次に、信販会社への手数料です。手数料は売上に対する%なので、1,000にかけます。これは商品販売代金なので税込税抜方式に関係なく、税抜の売上です。
1,000×5%=50
支払手数料が出たら、貸方の売上合計額から差し引いた分がクレジット売掛金ですね。
1,080-50=1,030
よって仕訳は
クレジット売掛金1,030/売上1,000
支払手数料50 仮受消費税 80 |
こうなります。
まとめ
近年、通常の商取引よりも与信リスクを他者に転嫁していく取引が増えている影響か、クレジット売掛金の問題も普通に出題されるようになっています。
確実に押さえて得点源にしましょう!!!
私は副業で簿記2〜3級の個人講師をしております。個人レッスンでより簿記の理解を促進したい方はお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください |